メガ実数の計算

メガ実数は普通の実数と同じように計算できます。

メガ実数は実数より構造が複雑な分計算も実数に比べると複雑ですが、具体的に計算できる利点があります。

メガ実数(メガ単子)のε記法

メガ実数の計算においては、ε記法に置き換えるとわかりやすくなります。

メガ実数のε記法とは、メガ単子\(a\#b\)を\(aε^b\)の形に置き換える方法です。

指数部分が0のメガ単子の場合は、εを省略できます。

すなわち、\(a\#0=aε^0=a\)となります。

また、指数部分が1の場合は、指数部分を省略できます。

すなわち、\(a\#1=aε^1=aε\)となります。

そのた、係数部分の1を省略したり、分数のような書き方など、文字式の記載方法が採用されます。

例えば、指数をマイナス反転することは、分数の分子と分母を反転することになります。

すなわち、\(\displaystyle a\#(-b)=\frac{a}{ε^b} \)となります。

慣れ親しんでいるの文字式の計算と似た表記になるので、みやすくなります。

メガ単子のε記法で使用する、εは見やすくするために導入された記号であり、なんらかの量を表すものではありません。

例を示します。

\(1\#0-1\#2=1-ε^2\)

\(\displaystyle 1\#0+\frac{1}{2}\#1+\frac{1}{4}\#2=1+\frac{ε}{2}+\frac{ε^2}{4}\)

メガ実数の計算例

メガ実数をε記法に置き換えれば、通常の文字式と同じように計算できます。

\(1\#0+1\#1+2\#0+3\#1\\=1+ε+2+3ε\\=3+4ε\\=3\#0+4\#1\)

素因数分解などもできます。

\(1\#0-1\#2\\=1-ε^2\\=(1-ε)(1+ε)\\=(1\#0-1\#1)(1\#0+1\#1)\)

分数の約分などもできます。

\(\displaystyle \frac{1\#0-1\#2}{1\#0-1\#1}\\ \displaystyle =\frac{1-ε^2}{1-ε}\\ =1+ε\\ =1\#0+1\#1\)

\(ε\)は形式的な記号と前節で書きましたが、\(ε=1\#1\)の事になりますから、\(ε\)は、第1位の無現小とみることができます。ここでいう無限小とは、全ての実数より小さい正のメガ実数という意味です。

メガ実数では、\(ε\)を第1位の無現小とみなすように、\(ε^2\)は第2位の無現小とみなされます。第2位と呼ぶわけは、1位の無限小より小さい無限小だからです。

同様に\(ε^n\)は第n位の無限小となります。メガ実数での無限小は位に従って階層的になっています。

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