ここでは、5の\(x\)乗を\(x\)で微分するとどうなるのか考えます。
関数5のx乗の微分
問題
\(\displaystyle f(x)=5^x\)
を\(x\)で微分せよ
この問題を解くために必要な知識
微分の公式と、指数関数の変形の知識が必要です。
\(\displaystyle x^5\)の微分と混同しないように注意します。
公式
\(\displaystyle e^x\)の微分公式
\(\displaystyle (e^x)’=e^x\)
公式
指数変形公式
\(\displaystyle a=e^{\log{a}}\) より \(\displaystyle 5=e^{\log{5}}\)
合成関数の微分公式
合成関数の微分公式
\(\displaystyle g(h(x))の微分は、g’(h(x)) h'(x)\)
合成関数
\(\displaystyle g(x)=e^x と h(x)=(\log{5})x\)の
合成関数\(\displaystyle g(h(x))\)は、
\(\displaystyle e^{(\log{5})x}\)である。
解答
解答
\(\displaystyle f(x)=5^x\)
\(\displaystyle = e^{ (\log{5})x }\)
なので
\(\displaystyle f'(x)= (\log{5}) e^{ (\log{5})x }\)
\(\displaystyle = (\log{5}) 5^x \)
です。
解答
解答
\(\displaystyle f(x)=5^x\)
\(\displaystyle = e^{ (\log{5})x }\)
なので
\(\displaystyle f'(x)= (\log{5}) e^{ (\log{5})x }\)
\(\displaystyle = (\log{5}) 5^x \)
です。
このページで使用しているlogは自然対数(底はネイピア数e)です。
別解
指数関数は、対数を使って微分を求めることができます。対数関数がでてきますが、指数部分がなくなり、計算の見通しがよくなります。
別解
対数関数を使った別解
\(\displaystyle f(x)=5^x\)
の両辺の対数をとります。
\(\displaystyle \log(f(x))= \log(5^x) \)
\(\displaystyle \log(f(x))= x \log(5) \)
両辺を\(x\)で微分します。
\(\displaystyle \frac{f'(x)}{f(x)}= \log{5}\)
\(\displaystyle f'(x)= (\log{5}) f(x) \)
\(\displaystyle f'(x)= (\log{5}) 5^x \)
です。
最初は、「こんなやり方で答えがでるの?」と思うやり方ですが、合成関数の公式をうまく使った方法でよく使います。
\(\log\)にして微分しても、微分が求められると覚えておくとよいです。
logの合成関数の微分公式
log合成関数の微分公式
\(\displaystyle \log(|f(x)|)の微分は、\frac{f'(x)}{f(x)}\)
ただ、\(\log\)関数は真数(\(log(x)\)の\(x\)の部分)が正でないといけないことに注意しましょう。負になる可能性がある関数でも、絶対値をとればよいです。
ここで取り扱っている問題の場合、\(5^x>0\)が成立しますので、絶対値の記号は使いませんでした。
解説
\(\displaystyle f(x)=x^5\)の場合は、\(\displaystyle f'(x)=5 x^4\)となりますが、
本題はその問題と似ていても種類の異なる別の問題です。
\(\displaystyle f(x)=5^x\)は指数関数ですので指数関数の微分公式を使って解きます。