メガ実数での微分

メガ実数は、無限小を含んだ実数拡大です。

任意のεで押さえ込んでいた極限をメガ実数を使って置き換えができないか考えます。

メガ実数での微分係数

dを実数aの任意の近傍とします。

すなわちdは、st(a+d)=aをみたすします。

関数\(f(x)\),実数\(a\)に対して、\(\displaystyle st\left( \frac{f(a+d)-f(a)}{d}\right)\)が一定の値しか取らない場合(dの選び方に依存せず一定の値を取る場合)、それをx=aの時のf(x)の微分係数と定義します。

微分係数をaの関数と見做したとき、それをf(x) の導関数または、微分と言い\(f'(x)\)で表します。

微分係数は、メガ実数ではなく、実数になります。

具体的に関数\(f(x)=x^n\)の\(x=a\)での微分を考えます。

\(\displaystyle (a+d)^n-a^n=\sum_{r=0}^{n} {}_nC_r a^{n-r}d^r -a^n \)より

\(\displaystyle \frac{(a+d)^n-a^n}{d}=\sum_{r=1}^{n} {}_n C_r a^{n-r}d^{r-1} \)

標準部分をとると、aが実数であることから、

\(f'(a)=n(st(a))^{n-1}=n a^{n-1}\)

となります。

aが実数であることを使っています。

有限メガ実数でない点での微分係数

有限メガ実数でないaに対しては、st((f(a+d)-f(a))/d)が一定の値に定まらない(dの選び方に依存してしまう)ため、ここではその微分係数を定義しません。

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